TASCAM DA−3000 メモリーレコーダー
2015/07/29
ついに購入しました。
メーカーの資料です
DSDの5.6MHzや、PCMの192KHz24bitの録音が出来て、
SDカードやCFカードに記録が出来ます。
但し、
USBメモリーへの直接の記録は出来ません。
SDカードやCFカードに記録したデータを
コピーする事が出来ます。
この点はUR−2のが扱い易いです。
スイッチング電源ではなく
EIコアの電源トランスを掲載しています。
アナログ回路の電源電圧はプラスマイナス12V
上記の基板の右側がA/Dコンバーター部、
中央と左側がD/Aコンバーター部
A/Dコンバーター部です。
ADCチップはPCM4202
DSD 5.6MHzに対応です。
アナログICは5532と普通ですね。
D/Aコンバーター部です。
32bitDACのPCM1795をLRに1つずつ使用している
贅沢なDACです。
I/V変換はNJM2114,平衡出力は5532
と一般的です。
理論的にはS/Nは3db良くなりますが、
音質は?
ヘッドフォン出力はNJM4580とS/N重視です。
この仕様ですと
大人数の吹奏楽やオーケストラの
録音・再生は厳しいです。
特にヘッドフォンのモニターは
音の出だしがつぶれ易いですね。
まずは、アナログ回路の電源を外部から供給して、
LR別のプラスマイナス15Vの定電圧電源にします。
それと、
ADC・DACチップのアナログ部の電源回路を変更の予定です。
これで自作A/DコンバーターとフォステクスのUR−2をメインに
長時間の録音が出来る48KHz24bitで記録し、
TASCAM DA−3000はサブとして
違うフォーマットで記録をして実験が出来ます。
2015/06/05
当方がDA−3000を購入したとの事で、
DA−3000の購入を検討している友人から
KORGのMR−1000で録音した
DSD 2.8MHzの音源を送って頂きました.
早速SDメモリーに取り込んで再生した処、
無事再生が出来ました。
約1GBの容量のファイルで、記録時間が約23分です。
ホールでワンポイントマイクでオーケストラを録音した音源です。
大変素晴らしい音で、
トロンボーン協奏曲でのトロンボーンが
まるで目の前で演奏しているようです。
ホールの音も綺麗で、オーケストラとの遠近感も良く出ています。
さすがにDSDで記録した音と言えます。
さて、次は当方が自作A/Dコンバーターから
フォステクスUR−2でSDメモリーに記録した
48KHz24bit音源を鳴らしてみました。
今度はDA−3000のD/Aコンバーターの
アナログ回路のスピードが遅いのと、
2つのDACチップのアナログ電源の共有化によるクロストークで、
音にメリハリが無く、平面的な音になります。
特に拍子木の音が遅く、ホールに回り込む音が聞こえません。
それと接続される機器の低域特性と、
見かけ上のノイズの低減を考慮して
超低域が切れているので、
低音の位相が前に進むため
バスドラの音が他の楽器の音より先に聞こえてしまいます。
当方の自作DACではDCアンプ構成なので
こういう事はありません。
これは現場の演奏を知っている当方としては無視が出来ません。
これではノーマルでは吹奏楽の録音再生は無理です。
モーツァルトやベートーヴェンの交響曲やマーチ以外の
オーケストラ曲、
室内楽やジャズ、ポップスの録音には向くでしょう。
いつまでもジャズだクラシックだの
ローノイズと低歪み率ばかりを追求した
機器ばかりを製作供給していると
レコーダー以外の
より高度な録音機器の開発ばかりでなく
高度な録音技術の取得・鍛錬が出来なくなりますね。
せっかくの2chのDSDレコーダーです。
音のタイミングにうるさい打楽器や
吹奏楽の録音・再生に耐えうる機器にして欲しいですね。
2015/06/13
A/D・D/Aコンバーター基板の裏側です。
ここに電子ボリュームICのNJW1195Aが2個ついています。
このICは4chの音量をコントロールが出来るので、
左右の平衡入出力の4chを一緒に制御が出来ます。
これで入力と出力の電圧設定を行っています。
各chにアンプが入っていますが、
そのスピードがどの位かは判りません。
このICは±7Vで動作しています。
外部電源からアナログ回路用の±20Vを供給しました。
自作した2段定電圧電源です。±15Vは2回路です。
1回路の±15Vは、
A/D・D/Aコンバーター基板のアナログ回路用、
もう1回路の±15Vは、
ヘッドフォン回路と、
電子ボリュームNJW1195A用の±7Vと、
A/DコンバーターPCM4202の+5Vアナログ電源、
2個のD/AコンバーターPCM1795用の+5Vアナログ電源用
です。
A/D・D/Aコンバーター基板のNJM5532は
スルーレートが300倍以上のより超高速のオペアンプに交換。
ヘッドフォン回路のNJM4580も
超高速オペアンプに交換しました。
PCMの96KHz24bitにて
入力に発振器から信号を入れた処、
入出力のトータルにて5Hz−2dbと
低域が低下していました。
アナログ機器ならいざ知らず
最新鋭の録音機器ですから
低域は1Hz−3db以下にしたい処です。
そのためカップリングコンデンサーの容量を大幅に増加しました。
これによりホールの空間音が
より生に近くなります。
当方の自作A/Dコンバーターは専用設計なので
増幅段が1段で、
ADCチップも含めて左右別の定電圧電源です。
このDA−3000のA/Dコンバーターは、
汎用に設計されているので増幅が3段となっており、
かつ左右とも同一電源回路で動作をさせています。
増幅段が多いので、音のスピードが低下しますし、
音の解像度が低下しますね。
自作D/Aコンバーターは
1チップの24bitDAC
増幅が2段でDCアンプ構成、
DACチップも含めて左右別の定電圧電源です。
DA−3000のD/Aコンバーターは
左右別チップの32bitDACで、
3段増幅の出力コンデンサー付き
左右共通電源です。
こちらも増幅段が1段多く、
PCM1794やDSD1792という24bitDACより
デジタルフィルターのノイズが多いので、
音の鮮明度は低下します。
市販品のレコーダーの改造としては
相当良い音が記録・再生が出来るのではないか
と思います。
これからの録音が楽しみです。
2015/07/29
あれこれ購入して2ヶ月が過ぎました。
2つのオーケストラ、
2つの吹奏楽を
96KHz24bitにて録音しています。
録音した音源の感想ですが、
48KHz24bitと比較して高域が伸びていますね。
それとサンプリング周波数が倍になった事による
音の細かさが感じられます。
ADCチップが新しいので、
グラウンドノイズが低く感じます。(データ上6db)
それとソロ楽器の音が良く聞こえます。
(アンサンブルにはなりません)
欠点ですが、
ADCのアナログ回路のスピードが遅いので(主に電子ボリューム?)
音が複雑に絡まってくると各パートが分離して聞こえません。
それと同時に空間音が全く聞こえませんね。
特にエレクトリックベースやチューバ・ティンパニーの音の分離が悪く、
音の頭が聞こえずにその後の音が残って聞こえるので、
ゴチャゴチャのアンサンブルに聞こえます。
この音源ですと
モーツァルトやベートーヴェンの交響曲、
吹奏楽の録音では、
演奏の反省材料となる
演奏者にお渡しする音源にはなりません。
ソロ楽器やジャズのような
アンサンブルではない音楽の
録音には向くでしょう。
2018/04/18
TASCAM DA3000でDSD5.6Mで撮った音源を
ソフトで192KHz24bitに変換して聞いてみました。
空気感はありますが、太鼓の頭の音が出ないです。
それと超低域が入っていないので、ベースが床を鳴らす音が聞こえません。
それと一番問題なのはアルトサックスの音色が生とは違う音色です。
やはりA/Dコンバーター部が悪いですね。
それと位相が逆位相になっていたので、反転したら良くなりました。