Romanesque RmD3 D/A Converter
18/12/15
新たに製作したD/Aコンバーターです。
DACチップは以前と同じくBBのPCM1794のシングルです。
今回はこのDACチップの限界までの音を出してみようと設計しました。
今までのアナログ出力はフルビット0db時に5Vでした。
これは殆どの市販のCDプレーヤーのアナログ出力2Vの2.5倍なので、
その分S/Nが約4dbは向上します。
今回の場合は
アナログ出力をアナログ電源の電圧を考慮して
限界の9Vにしました。
そのため市販のCDプレーヤーの出力電圧の4.5倍となり、
S/Nが約9dbは向上します。
DACチップメーカーのデータシートでは
S/Nが129dbになるという事です。
電源は別電源仕様です。
CS8416レシーバーから出たI2C信号を、
256Fsのマスタークロック信号でリクロックしてPCM1794DACに入れました。
以前の自家用RmD2の時には基板上に準備をしていましたが、
リクックは行わずにしていました。
DACチップPCM1794のアナログ回路の電源は
今までは市販の三端子レギュレーターを多数購入して主力電圧の同じものを選別し、
更によりローノイズのものを選別して使用していました。
今回は、以前A/Dコンバーターを製作時に
ADCチップのアナログ回路の電源を自作した処、
余りに音の立ち下がりが速くローノイズになったので、
D/Aコンバーターのアナログ回路電源を自作してみました。
試聴してみた感想ですが、
1.
明らかにS/Nが良くなり、
生録したホールでの暗騒音がしっかり聞こえます。
そしてその分ノイズに隠れていた音たちがハッキリと聴こえるようになりました。
2.
リクロックによって今まで濁っていた音がよりハッキリ聴こえます。
そのため聴こえていなかったアンサンブルの乱れや、
ちょとした演奏のミスまで聴こえてきました。
それだけ音が細かくなったので、
あえて32bitDACにする意味があるのか疑問です。
3.
打楽器の音の頭がよりハッキリ聴こえます。
4.
完全にモニター音ですから、
演奏のアラやミキシングやマスタリングの癖が判別が出来ます。
5.
この24bitDACのPCM1794は
アナログ出力でのS/Nは126db、
デジタルフィルターのノイズ抑制比がー130dbです。
BBやAKの32bitDACは
アナログ出力でのS/Nは128−130dbありますが、
デジタルフィルターでのノイズ抑制比はー100dbで、
PCM1794と比較して30dbは悪いです。
これはCDを聴くには判り難いですが、
元々ノイズの少ない生録音源を聴くと
何かノイズフロアーが高く感じます。
ESSのES9018〜9038等では
デジタルフィルターのノイズ抑制比がどの位かは
データを発表していないので判りませんが、
このDACを使用したパイオニアのN−07Aでは、
何かノイズフロアーが高く感じました。