名古屋市千種文化小劇場にて

平成22年8月29日 午後1時半開演

名古屋雅楽会・若竹雅楽会・舞楽はなのみち会

第九回合同雅楽演奏会



1.管弦

(1) 平調 音取 (ひょうじょう ねとり)

音取とは、主奏者による短い前奏曲で、
是から演奏する楽曲の音階を巧みに取り入れたものです。
演奏者の音合わせや聴衆の耳慣らしの意味合いを持ちます。




(2) 陪臚 (ばいいろ)

唐楽曲。
林邑(現在のベトナム)の僧、仏哲が伝えたと云われています。
後世、戦勝を祈り凱旋を祝う曲に成りました。

曲は、雅楽の中では軽快な4分の2拍子と4分の4拍子が
交互に繰り返される早只四拍子で演奏されます。

演奏:名古屋雅楽会


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(3) 雙調 音取 (そうじょう ねとり)




(4) 胡飲酒破 (こんじゅのは)

胡国の人が酒に酔って此の曲を奏す。
其の姿を模して舞にし創作された。

ある書には承和年間(834〜848)に
舞を大戸真縄(おおべ《オオト》のまなわ)が、
曲は大戸清上(おおべ《オオト》のきよかみ)が
作ったとも云われています。
壱越調(いちこつちょう)から移調された曲(渡し物)


演奏:若竹雅楽会




2.舞楽

右方舞

(5) 白浜 (ほうひん)

由来は定かではありませんが、、地名の「白浜」を曲名にしたと言われています。
またの名を「栄円楽」ともいいます。

四人舞で装束は蛮絵装束で
袍には相対する唐獅子を円形にデザインした刺繍が多数施されています。



曲の途中で跪(ひざまず)き、右肩の袍を脱いで下襲(したがさね)の白い袖を出します。
その後、
立ち上がって背合わせ、或いは向かい合って輪を作ったり、十字架を造ったりして廻る様は、
あたかも波が押し寄せては返す有様を現わしているいるようで、
大変優雅です。







演奏:名古屋雅楽会・若竹雅楽会
舞楽:舞楽はなのみち会



左方舞

(6) 陵王 (りょうおう)

天平八年、林邑(現在のベトナム)の僧、仏哲が伝えたと云われています
林邑八楽」の一曲。
舞楽の一人舞の中で最も知られた曲です。




北斎の蘭陵王 長恭は、
才知武勇にして其の姿が大変美しかったので、兵が戦いをせず将軍を見ようとするばかりの為、
恐ろしい面を付けて戦いに臨んだ処、大勝利を治めました。
其の勇に此の舞を創作したと云われています。







此の舞は「走り舞」と云って、舞楽の中でもテンポの速い舞です。

演奏・舞楽:若竹雅楽会




(7) 長慶子 (ちょうげいし)

平安時代中期の琵琶・箏・笛の名手として有名な
源 浩雅(みなもとのひろまさ)が作曲したとも改作したとも云われています。

舞楽の退出音声(まかでおんじょう)として奏でられるのが慣例の楽曲。
舞は無く、唐楽の太食調(たいしきちょう)で
よく整った優雅で格式のある名曲です。
舞楽吹き(ぶがくぶき)で演奏されます。




演奏:名古屋雅楽会・若竹雅楽会



雅楽の継承・振興を主に行っていらっしゃいます。
そのため若い方がたに重要な楽器を担当させて覚えてもらっているようです。

このような音楽を聴いているとあるジャンルのミュージシャンのわがままで稚拙なことか。
恥ずかしい限りです。



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使用マイクは
舞台正面の客席2列目に
Sony C37P改造が2本、



中央舞台の前左右に
Sony C47改造が2本、

舞楽の時に奏者が後ろに下がるので
それを撮るために中央舞台の後ろ左右に
Sony C47改造を2本

合計6本のマイクを使用し、
中央のC37P改造の音を70−80%の比重にして
アナログミキサーにてミキシングして
2chにてHDDレコーダー2台に記録します。




マルチトラックにて記録して編集しますと
パルス系の音が鈍るのと、空間音や音の距離感が潰れてしまうので、
あえてアナログミキサーで2chにして記録します。

そのため現場でのミキシング技量が試されます。


尚、マイクの銘柄による音色の差が出ないように
改造をしていますので、
複数のマイクを使用しても音色差はありません。

そのためミキシングをしても音色による違和感がありません。